3、第二使用法の「又」字と「行」字のコンビネーションが放射式行程を表現する典拠
①、『隋書』琉求國伝に次の叙述がある。
  「至高華嶼、又東行二日至句辟嶼、又一日便至琉求」。
 この一句に、第二使用法の二つの「又」字が見える。「高華嶼」語の代替である。「方位」語の次に直接する「行」字が見える。これにより「句辟嶼」の先に行程がないことを告げている。以上により、「高華嶼」より、句辟嶼、琉求の二方面の放射状に行程が描かれることになる。

  1. 『梁書』倭國伝に次の叙述がある

「至伊都國。又東南行百里至奴國。又東行百里至不彌國。」 
この句に第二使用法の二つの「又」字が見える。「伊都國」語の代替である。奴國と不彌國への方位の次にそれぞれ「行」字が付いている。二方向への行程がそれぞれ終焉していることを告げている。
つまり、「伊都國」を共通の起点に「奴國」、「不彌國」方面に行程が放射状に書かれている。しかも両方面共にその先がないことが分かる。
上に記すものは古代漢籍に常用されていて、現代人に伝わらなかった「語法」である。
この種の「失われた語法」はまだ多々あると考える。人類の遺産には埋蔵遺跡のみならず、埋蔵の語法もあるのである。この発掘なしに古代漢籍に述べられた人類の叡智を現代人は会得出来ず、諸民族のルーツを探り豊饒なロマンを得ることも出来ない。


研究会スタッフを募集しています
講演会の企画運営や各メディアへの広報活動など、研究会を支えてくれる事務局スタッフを募集しています。
詳細はご相談に応じますので、下記事務局までお電話にてお問い合わせください。

問い合わせ先
〒176-0012 東京都練馬区豊玉北6-3-2梶山ビル
練馬区教育委員会生涯学習部認定研究団体
魏志倭人伝研究会 事務局
TEL 03-5999-0705
FAX 03-5999-0710

copyright © 2008 魏志倭人伝研究会. all rights reserved.